【投資初心者悩みがち】米国株式と全世界株式を両方積立てるのはどうなのか問題を考えるー比率に注意ー

投資・資産形成

こんな方向けに書きました

  • 米国株式のインデックスファンドに投資しているが、
    全世界株式にも投資した方が良いのかな?と揺れている人
  • 全世界株式の投資信託に投資しているが「米国は強い」とよく聞く。
    米国に集中投資したほうが良いのかな?と揺れている人
  • 米国株式も全世界株式も両方投資しているが、
    どちらかに集中した方がいいのかな?と揺れている人
リカルド
リカルド

けっこう迷っている人も多いと思う米国株式・全世界株式ミックス問題。
一緒に考えルド。

Hello! リカルドです。

皆さん、インデックス投資はどこにしていますか?
メジャーなところだとS&P500、
全米株式、全世界(オールカントリーor
除く日本)辺りでしょうか。

特に大きく分けると、「米国株式」か
「全世界株式」か、
はたまた両方の組み合わせ、という人も多いのではないでしょうか。
筆者もS&P500と全世界株式(除く日本)をだいたい半々で積立てている者の1人です。

今回はこの「米国株式」と「全世界株式」をミックスする投資について
「分散」の視点から考えていきます。

結論としてはこのミックス手法は資産の分散にもリスク分散にもなりません
自分の資産配分がどうなっているのか、
を把握した上で、心の安定のためにやるものと心得ておいたほうが良さそうです。

※本記事では特定の投資商品への投資を推奨するものではありません。
投資判断は自己責任にてお願いします。

米国株と全世界株のミックス戦略

米国株式:S&P500 全世界株式:オール・カントリー(オルカン)

米国株と全世界株といっても投資対象はたくさんあります。
今回は積立投資先のメジャーなものとして次の2つと、
その連動インデックスを比較します。

米国株の代表格、S&P500
全世界株式(オール・カントリー)、
いわゆる「オルカン」です。
だいたいこの2つが主な気がしています。

その他ですと、全米株式や全世界株式(除く日本)が次点でメジャーでしょうか。

  • 米国株式 :eMaxis Slim 米国株式(S&P500)
    • 連動指標:S&P500種指数
    • インデックスファンド:VOO (Vanguard S&P500 ETF)
  • 全世界株式:eMaxis Slim全世界株式(オール・カントリー )
    • 連動指標:MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス
    • インデックスファンド:ACWI (iShares MSCI ACWI ETF)

以下のBlackRock社のHPからオルカンの全組入銘柄リストをDL可能です。
マニアックな方はどうぞ。
BlackRock iShares MSCI ACWI WTF ファンド概要 (保有銘柄一覧)

※米国株式への投資先は何が良いのか、
ということもこちらの記事で考察しているのでどうぞ。

米国株と全世界株の組み合わせはリスク分散にはならない

投資におけるリスク分散の3要素といえば

  • 地域の分散
  • 資産の分散
  • 時間の分散

ですね。
今回はこのうち、地域資産の観点で
米国株式と全世界株式の組み合わせがリスク分散にならないことを見ていきます。

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全世界株=ほぼ米国株という現実

先ほどの比較表で見たとおり、上位組入銘柄はほぼ同じでした。
では、全体の銘柄配分として、
国別の配分はどのようになっているのか。

S&P500は純アメリカ、米国株100%なので良いとして、
オルカンの構成配分を見てみましょう。

(三菱UFJ国債投信「eMaxis Slim 全世界株式(オール・カントリー) 投資信託説明書」2021年1月27日)

ご覧の通り、米国が全体のほぼ60%を
占めています。

つまり、仮にS&P500とオルカンを
1:1の比率でミックスした場合、
資産配分は

  • 米国 80%
  • 日本 3〜4%
  • 先進国 12〜13%
  • 新興国 6〜7%

になりますので、米国株の割合がかなり高くなります。

米国:オルカン=1:1で保有すると米国株の割合が80%になる図

米国100%のものを米国60%のもので
薄めているだけなので、
当然ながら大して薄まりません。

カルピスの原液をカルピスウォーターで
割ると濃いめのカルピスができます。
贅沢ですが。

この点から、米国株とオルカンの同時保有は投資先(地域)を分散する手段としては効果が高くないと言えます。

S&P500とオルカンは相関が高い

次にS&P500とオルカンの相関を見ます。
今回は、S&P500MSCI ACWI(オルカンがターゲットにしている指標)を
対象とするインデックスファンド(ETF)、VOOACWIのパフォーマンス、
相関係数を比較しました。

TradingViewのチャート機能にて、VOOとACWIの遡れる分、2010年9月からの比較です。

相関係数とは-1〜+1で表される数値で、
+なら正の相関(同じ方向)、-なら負の相関(逆方向)があることを示します。
この相関係数が+であれば同じ値動きをする(片方が上がる時もう片方も上がる)、
-なら逆の値動きをすることになります。
(超簡単な説明なので、しっかりしたことは調べることをオススメします)

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下の図A,Bは青がVOO(S&P500連動)、
緑色がACWI(MSCI ACWI オルカンと同じ指標連動)のパフォーマンス、
紫色のグラフが相関係数の推移です。

2枚ありますが、
1枚目Aは相関係数の期間を6ヶ月、
2枚目Bは20ヶ月に設定しています。
要は、比較的短期で見て相関があるか、
中長期でみて相関があるか
という違いです。

図A VOOとACWIの比較(相関係数計算期間6ヶ月)
図B VOOとACWIの比較(相関係数計算期間20ヶ月)

2つの図からわかる通り、S&P500とオルカンは常に+の相関、
つまり同じ方向に値動きをしてきていることが分かります。

これは言い換えると
パフォーマンスの高い低いはあれ、
上がるときは両方上がるし下がるときは
両方下がる」ということ。

つまり逆の値動きをする資産を組み合わせてリスクを分散する、
という点では全くリスク分散できていないと言えます。

この点からも、
米国株と全世界株式の組み合わせは
資産の分散という面でリスク分散になっていないと言えます。

ただ、一点ここで注意が必要なこと。
それは、この考察はあくまで過去の実績に基づいたもので、
構造的・論理的に相関がないというものではないという点。

つまり「結果として同じ値動きをした
だけということ。

ただ、個人的には今後もそうなるような気はしています。
なぜなら、世界中が経済的に密接に関わっていて、
もはや経済という視点でみたときには国境などあってないようなものです。

それに、あらゆる情報が瞬時に世界に拡散する状況では
どこかで発生した不安材料が一瞬で世界中のマーケットに反映されるわけです。

この話はこれだけで
論文が書けそうなテーマなので
一旦この程度にしておきますが、
統計的に見えている事実(米国株式と全世界株式はリスク分散にならない)は、
現時点ではある程度信じて良さそうだ、と考えています

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最終的には好みの問題ーでも中身は理解しておくべきー

ここまで、米国株式と全世界株式の組み合わせ投資は
地域分散・資産分散の視点からはリスク分散の効果が薄いことを解説しました。

では、どうすればよいのか。

個人的には、
最終的には好みで一本化したり、
混ぜたりすればよいと思っています。
長期で積立投資をするのは継続してやっていくことが大事なので
自分の中で納得できているか、
という視点も重要だと思うからです。

自分で納得できている配分であれば、
多少のことがあっても狼狽せずに継続していくことができるでしょう。
一方で、「こっちがいいと聞いたから」という理由でどちらかに一本化したとしても、
それは自分の中で納得できておらず、
自前のロジックが立っていない状態です。

そうした状態で新しい情報(あっちの方がパフォーマンスが良い、乗り換えたほうが良い、など)
に触れたときに容易にそっちになびいてしまうでしょう。

結果的に投資方針がブレブレになって
上手くいかなくなってしまうのに比べれば、
心の安心として両方に投資して長く続けるのがよいのではないか、と考えています。

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濃度は自分で管理しよう

ただしその場合でも自分で自分の資産配分を知っておくことは重要だと思います。

地域分散にはならない、というところで紹介したとおり、
全世界株式でも60%は米国株式です。
それをよく分からずに両方に投資した結果、
自分は米国70%くらいだと思っていたら実は米国が80%を超えていた、
というのはあまりよろしくない状態です。

自分の投資先が、米国株式、先進国株式、新興国株式に何%の割合で分散しているか、
というのはだいたいでも把握しておいた方が良いです。

ちなみに筆者はS&P500と全世界株式(除く日本)の
2つに積立投資をしていますが、
その他の投資先も含めると、
米国株式の割合は投資資産の中でだいたい50%くらいになっています。

また、オルカンに投資をしている人は
オルカンの中に日本株も7%程度含まれています。
同じ考え方で、個別株で日本に投資している人は、ポートフォリオ全体を考えるときにはこの辺りも含めて、自分の資産配分を把握しておくのがおすすめです。

まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございました。

今回は、米国株式と全世界株式のミックス投資について、自分なりに考えを整理してみました。

けっこう、投資を始めていろいろな投資信託やETFを知ってくると、だいたいこの悩みにぶつかるのではないでしょうか。

今回の記事も、皆さんが資産形成を考える参考になれば嬉しいです。

自分で納得できる投資方針を考えていきましょう!

それでは! Adiós!

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