【S&P500か全米株式】SBI証券の「SBI・Vシリーズ」について解説-3つの投資信託とオススメを紹介-

投資・資産形成

この記事の想定読者

  • SBI証券で積立投資をしている(しようと思っている)人
  • 積立NISA、積立投資の投資先をどうしようか悩んでいる人
  • 楽天証券を使っていて、乗り換えた方がいいか悩んでいる人

米国株への積立投資を考えている投資初心者がどれを変えば良いのか、を考える上での情報を解説します。

楽天証券でも同様の投資信託の取り扱いがあるので、本記事の考え方を活用できます。

Hello! リカルドです。

今回は6月29日にSBI証券からリリースされた
米国株式に投資するインデックスファンド

「SBI・Vシリーズ」3本の投資信託について
解説していきたいと思います。

(株)SBI証券 「低コストインデックスファンド「SBI・Vシリーズ」の新設および新ファンド募集開始のお知らせ」

最初に結論ですが
長期的な積立で資産を大きくしていくことを狙ってこのシリーズに投資をするのであれば

  • SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
  • SBI・V・全米株式インデックス・ファンド

のどちらかにしておけばよいです。

3本それぞれの投資信託の詳細と、
3つ目のSBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド
ではなくていいんじゃない?という理由について解説します。

※投資の最終的な決定は、ご自身の判断(自己責任)でお願い致します。

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SBI証券から米国株投資の低コストインデックスファンド3本がリリース

5月28日にSBI証券からリリースがあり、
6月29日から新たに「SBI・Vシリーズ」として
米国株式への投資信託3本が提供開始されるとの発表がありました。

今回新たにリリースされるのは3つの投資信託です。

1つ目「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」は
元々「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」
の名称でこれまでも提供されていたものが改称となります。

2つ目、3つ目は今回新規リリースです。

ファンド名目標指数メインの投資対象信託報酬
SBI・V・S&P500
インデックス・ファンド
S&P500指数バンガード S&P500 ETF (VOO)0.0938%
SBI・V・全米株式
インデックス・ファンド
CRSP US トータル・
マーケット・インデックス
バンガード・トータル・
ストック・マーケットETF (VTI)
0.0938%
SBI・V・米国高配当株式
インデックス・ファンド
FTSE ハイディビデンド・
イールド・インデックス
バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)0.1238%

(参考:(株)SBI証券 「低コストインデックスファンド「SBI・Vシリーズ」の新設および新ファンド募集開始のお知らせ」)

楽天証券でもこれらの相当する投資信託がありましたが、
今回SBIからリリースされるものは
楽天証券のものよりも信託報酬が安いということで話題になっています。

それぞれ中身を見ていきましょう。

SBI・V・S&P500インデックス・ファンド

こちらはS&P500連動の投資信託です。

S&P500とは、全米上場企業のうち大型株で、
Standard&Poors社が選んだ500社の時価総額を指数化したものです。

正確には、S&P500に連動する
VOOというETFに投資する投資信託ですが、

これに投資することで
米国の主要な500社に投資をすることができると思えばよいでしょう。

迷ったらコレにしとけ
と巷でもよく言われているほど定番モノ。

投資先は時価総額加重となっているので
時価総額の上位ほど割合が多いです。

銘柄ティッカー組入比率(%)
アップルAAPL5.87
マイクロソフトMSFT5.38
アマゾン・ドットコムAMZN4.20
フェイスブックFB2.21
アルファベットGOOGL2.00
アルファベットGOOG1.96
テスラTSLA1.54
バークシャー・ハサウェイBRK/B1.47
JPモルガン・チェースJPM1.33
ジョンソン・エンド・ジョンソンJNJ1.21

(2021年5月31日時点 VOOの組入銘柄上位 Bloombergより)

ちなみに、米国のETF(VOO)に直接投資する方法もありです。
コレに関してはこちらの記事で解説しています。

SBI・V・全米株式インデックス・ファンド

こちらは米国の全上場企業に投資をするETF(VTI)を通じて
米国に投資する投資信託です。

S&P500が大型株500社をターゲットにしているのに対して、
中小型株を含めた米国の全上場企業3,781社
(Vanguard Total Stock Market ETF (VTI))に投資できるものになります。

大きな成長が期待できる小型株も含んでいるため
「米国の成長を漏れなく拾いたい」という方は
こちらのインデックス・ファンドを選んでもらうのがオススメです。

こちらも投資先は時価総額順のため、
上位銘柄はS&P500インデックス・ファンドと同じですが、

投資先の数が多い分、上位銘柄への割合も少し低め。

銘柄ティッカー組入比率(%)
アップルAAPL4.64
マイクロソフトMSFT4.45
アマゾン・ドットコムAMZN3.47
フェイスブックFB1.83
アルファベットGOOGL1.65
アルファベットGOOG1.57
テスラTSLA1.27
バークシャー・ハサウェイBRK/B1.15
JPモルガン・チェースJPM1.10
ジョンソン・エンド・ジョンソンJNJ1.00

(2021年5月31日時点 VTIの組入銘柄上位 Bloombergより)

SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド

この投資信託は主にVYMというETFに投資するものです。

VYMが指標とする連動指数
FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックスとは、

米国市場で高配当利回りの銘柄を対象にした
(REITは含まない)時価総額型の指数です。

平均以上の配当が期待される、
いわゆる「高配当」と呼ばれる銘柄に投資しているため、
S&P500や全米株式に比べて高い配当金の利回りが期待できます

組入銘柄上位は以下の通りで、
先ほどとは顔ぶれが変わってGAFAMがいなくなりました。

組入銘柄数は416社で、
これもパッシブ運用の商品です。(Vanguard High Divident Yield ETF)

銘柄ティッカー組入比率(%)
JPモルガン・チェースJPM3.57
ジョンソン・エンド・ジョンソンJNJ3.29
ホーム・デポHD2.67
プロクター・アンド・ギャンブルPG2.49
バンク・オブ・アメリカBAC2.41
コムキャストCMCSA1.95
エクソン・モービルXOM1.86
ベライゾン・コミュニケーションズVZ1.84
インテルINTC1.81
AT&TT1.72

(2021年5月31日時点 VTIの組入銘柄上位 Bloombergより)

どのインデックス・ファンドがおすすめ?

ではこの3つ、積立投資の観点から見た時にどれが良いのかというと、筆者は

  • SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
  • SBI・V・全米株式インデックス・ファンド

この2択だと考えています。

その理由は2つ。

これから解説していきますが
これから資産を大きくしていく
という視点が今回の考えの基本思想です。

つまり、

  • インカムゲインの最大化ではなく、
    長期投資の結果としてキャピタルゲインの最大化を狙う
  • したがって配当金は再投資に回して資産の成長を加速させる

という観点でみた時に
「SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド」は魅力に劣るということです。

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積立投資に米国高配当のインデックスファンドをオススメしない理由1:成長性が劣る

今回の3つの投資信託の投資先
連動指標は次の3つです。

  • S&P500指数。
    米国の主要500社に投資 (投資先ETFはVOO)
  • 全米株式。
    米国上場企業3,700社以上に丸ごと投資 (投資先ETFはVTI)
  • 米国高配当株式。
    米国の配当が高い企業に投資 (投資先ETFはVYM)

この3つの中で投資先を見た時、
S&P500や全米株式の方が高配当株式より成長の期待が持てるというのが1つ目の理由です。

S&P500と全米株式は時価総額加重の投資商品で、
GAFAMのように今まさに大きく成長している(した)企業、
これから大きな成長が期待できる企業も投資先に含まれています

こうした成長性に期待できる企業も網羅的に投資対象に入ってくるため、
将来に大きなリターンが得られる可能性が高いです。

一方で高配当株式は、投資先の基準が「配当利回りが高いか」です。

配当金を多く出している企業は成熟した老舗企業が多く
企業の時価総額自体が爆発的に成長する可能性にはそれほど期待できません
(だからこそ配当金という形で利益を株主に還元しています。)

そして、VYMには無配当企業が投資先に含まれません。

無配当企業は自社の利益を事業拡大に再投資することができるので、
会社自体を大きく成長させる可能性が高まります。

結果、時価総額が大きくなることで
株価UPという形で将来の株主のリターンが高くなる期待が持てます。

S&P500や全米株式がそうした高成長が見込める企業群も投資先に含んでいる一方、
高配当株式は高成長が期待できる企業群を投資先に含まないため、
将来のリターンの最大化、の点で魅力に劣るわけです。

下の図は各ETFの直近1年、5年と、最も新しいVOOがスタートした2010年9月から現在までの変動率チャートです。

オレンジがVTI、青がVOO、水色がVYMを示しています。

実際、S&P500、全米株式、高配当株式を投資先とする米国ETF3つのパフォーマンスを比較してみても、VOO(S&P500)とVTI(全米株式)がほぼ同じパフォーマンスなのに比べてVYM(高配当株式)がアンダーパフォームしているのが分かります。

直近1年間のパフォーマンス

直近5年間のパフォーマンス

2010年9月(最も新しいVOOがスタートした月)以降のパフォーマンス

(いずれもTradingViewにて筆者作成)

将来的に資産を増やしたいのであれば、
高配当株式よりはS&P500や全米株式に投資した方が
大きいリターンを得られる可能性が高いということです。

キャピタルゲインを狙うという当初の目的を考えれば、
ここで高配当株式投資が候補から落ちるというわけです。

積立投資に米国高配当のインデックスファンドをオススメしない理由2:配当狙いのはずなのに配当がない

理由の2つ目。

先にも書いたとおりVYMは配当金が多い点が魅力になるのですが、
今回の投資信託のケースでは
分配金がないため、VYMのメリットが全く活かせない、ということです。

現時点でSBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンドの目論見書が
見つけられずなんとも言えないところもありますが、
既に楽天証券で取り扱いがある同様の投資信託
「楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド」の目論見書を見てみました。

恐らく商品としては同じようなものでしょうから
分配金についても同じく投資信託内で再投資に回るものと考えられます。

これは、せっかくの高配当が自分の手元に回ってこないということ。

もちろん、配当金を再投資することで
投資信託そのもののリターンを上げることになりますが、
そうであれば先ほど比較したとおり、
S&P500や全米株式に投資した方が高リターンを見込めます

(楽天投信投資顧問 楽天・米国好配当株式インデックス・ファンド 交付目論見書 2021年4月16日
楽天証券 より抜粋)

高配当株式のメリットである配当金を得られる点が消され、
パフォーマンスではS&P500と全米株式に劣るので、
今回の投資信託3本の中では
高配当株式インデックス・ファンドがあまり輝けなさそうです

まとめ

以上が今回の記事になります。

全体の議論をまとめます。

  • SBIから3つの米国株式投資信託が出る
    • S&P500 (VOO)に投資するインデックス・ファンド
    • 全米株式 (VTI)に投資するインデックス・ファンド
    • 米国高配当 (VYM)に投資するインデックス・ファンド
  • 資産形成、積立てて資産を大きくしたいのであれば
    S&P500か全米株式の投資信託がオススメ
  • 高配当株式への投資はあまりオススメできない
    • パフォーマンスではS&P500と全米株式に劣る
    • 肝心の分配金が再投資に回るため、手元に落ちてこない

ということで、投資信託に積立て投資をする目的

「資産を大きくしていく」=キャピタルゲイン

の視点で考えると、
今回の投資信託3本の中では
S&P500、全米株式の2本が目的に合った投資だと思います。

高配当投資も魅力ですが、
配当金を得るという目的であれば直接米国ETFのVYMを買った方が良いと思います。

それから、今回の投資信託と同様のものは既に楽天証券で取り扱いがあり、
SBI証券の新商品の方が信託報酬が安いということで取り上げられています。

たしかに信託報酬はSBIからの新商品の方が安いですが、
信託報酬の差はせいぜい0.03%〜0.06%程度です。

SBI証券への対抗から楽天証券もそのうち信託報酬を下げるかもしれませんし、
わざわざ楽天証券から運用先を乗り換えるほどのものではないかな、という印象です。

じっくりコツコツ、自分のペースで投資をしていきましょう。

今回の記事は以上です。

米国株に投資して資産を育てていきたいと思っている皆さんにとって、
投資先を考える参考になれば嬉しいです。

それでは! Adiós!

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