こんにちは!リカルドです。
最近こんなことを考えています。
日本株の高配当銘柄をいくつか組み合わせて、高配当ポートフォリオを作ってみたいぜ
そんなことを言っておきながら一方で悩ましい問題も。
日本株は100株単位だからお金がないとポートフォリオを組めないよ〜(泣)
ポートフォリオという以上は複数銘柄を保有したいのですが(だいたい5〜10銘柄程度)、単元制度により1銘柄で数10万円〜100万円程度の投資金額になることはザラ。
銘柄によっては1単元で200万円とか300万円、それ以上の銘柄もあり、とてもじゃないですが一般人の資産規模でこんな単位でポートフォリオは組めません…
そんな時に使えるのが「単元未満株」という証券会社の提供サービス。
サービス名は会社ごと様々ですが、1株から株を売買できるサービスです。
これを活用することで1株単位で銘柄を組み合わせてポートフォリオを組むことができるので、投資金額が数10万円〜数100万円程度の場合でも、銘柄分散をして日本株ポートフォリオを作ることができるのです。
ということで、
今回は、各証券会社の単元未満株についてまとめてみました。
今回まとめる単元未満株制度が使える証券会社
- SBI証券
- マネックス証券
- LINE証券
- SBIネオモバイル証券
- Paypay証券
なお、2022年2月時点、楽天証券では単元未満株の取扱いを確認できませんでした。
各証券会社の単元未満株制度まとめ
まずは各証券会社の単元未満株、サマリーです。
SBI証券 | 買付実質無料、売却のみ約定代金の0.5%(最低50円) |
楽天証券 | 単元未満株の取り扱いなし |
マネックス証券 | 買付無料、売却のみ約定代金の0.5%(最低50円) |
LINE証券 | 片道0.2%〜0.5% |
SBIネオモバイル | 月額制。月50万円以下の約定で220円。 |
Paypay証券 | 片道0.5%。立会時間外の注文は片道1.0%(日本株)、0.7%(米国株) |
それぞれ詳しく補足します。
SBI証券(S株)
SBI証券は買付手数料が「実質」無料となっています。
買付、売却、いずれでも最初は手数料(約定代金の0.5%)がかかりますが、買付の際には翌月に手数料分がキャッシュバックされるとのこと。
したがって、実質売却時のみ約定代金✕0.5%の手数料がかかるということになります。
(SBI証券HP
「500円であの有名企業の株が購入できる?!SBI証券の「S株」」)
単元未満株のためだけに他の証券会社口座を開設することなく単元未満株を売買できるのは利点でしょう。
(SBI証券は既に口座をひらいている方も多いのではないでしょうか)
手数料自体もマネックス証券と並んで最安クラスです。
ちなみにSBI証券のスマホアプリで単元未満株の売買をするには、まず現物売買の発注画面にいき右上の「S株」のボックスをタップしてチェックを入れます。
すると下図のように「優先市場に変更しました」と表示が出て、1株単位で売買株数を選択することができます。
これで単元未満株の売買が可能です。
マネックス(ワン株)
マネックス証券はも片道、売却時のみ約定価格の0.5%が手数料となります。
実質的な手数料負担はSBI証券と同様ですが、そもそも買付時には手数料がかからないのがマネックス証券の利点と言えます。
(マネックス証券HP
(「ワン株」(単元未満株)」)
マネックス証券は銘柄スカウターなど個別銘柄をスクリーニングするツールにも定評がありますので、選定ツールと組み合わせて使うのも良い手でしょう。
筆者も銘柄スカウター(日本・米国)や決算フラッシュなどのツールを活用したくてマネックス証券の口座を開設しました。
LINE証券(いちかぶ)
LINE証券ではSBI証券やマネックス証券と異なり、手数料はかかりません。
ただし、手数料分が売買価格に反映された形で約定するので、FXのスプレッドのような形式ですね。
手数料は銘柄によって異なります。
取り扱い銘柄がグループA,B,C,Dの4つに分類されており、グループごとに手数料が異なります。
グループAの銘柄は片道0.2%、
グループBは片道0.3%、
グループCが片道0.4%、
グループDが片道0.5%
となっています。
LINE証券は買付と売却の両方で手数料がかかるので、往復では上記の2倍、0.4%〜1.0%の手数料がかかります。
なおグループAの銘柄は11:30~12:30、17:00~21:00の休場時間にも注文を出すことができますが、この場合は手数料が片道1.0%かかります。
(LINE証券HP)
取り扱い銘柄とグループ分けの詳細はHPで確認してもらうのが良いと思いますが、傾向としてはAが大型株、Dが小型株という具合のようです。
(LINE証券HP
「いちかぶ(単元未満株)対象銘柄」)
SBIネオモバイル証券
SBIネオモバイル証券は他の証券会社とは異なり、個別の約定には手数料はかかりません。
1ヶ月の合計約定代金に応じて、月額利用料という形で料金がかかります。
1ヶ月の合計約定代金 | 月額利用料 |
50万円以下 | 220円 |
50万円超〜300万円以下 | 1,100円 |
300万円超〜500万円以下 | 3,300円 |
500万円超〜1,000万円以下 | 5,500円 |
1,000万円超 | 100万円毎に1,100円加算 |
(SBIネオモバイル証券
「サービス利用料について」)
最低220円で単元未満株の売買ができますが、売買ゼロでも220円かかるので注意が必要です。
口座をとめることもできるので、使わなくなったら解約なり口座ストップなりして余計な出費は減らしたいですね。
ただ、1ヶ月に50万円以下の売買なら利用料は220円、かつ利用料を払った月はTポイントが200pt付与されます。
このTポイントを株の購入に当てられるので、実質的にはほぼ手数料無料で株の売買ができます。
Paypay証券
手数料は売買の価格に手数料が上乗せされるスプレッド形式で、LINE証券と似ています。
立会時間中の注文 | 立会時間外の注文 | |
日本株 | 0.5%(片道) | 1.0%(片道) |
米国株 | 〃 | 0.7%(片道) |
(PayPay証券HP
手数料について)
PayPay証券の手数料は今回比較した4証券会社の中では最も高いですが、特徴はやはり金額単位で売買ができる点でしょう。
1,000円単位で売買が可能なため、少額でも細かく銘柄ごとの分散を調整することができます。
限られた原資の中でポートフォリオを組みたい、値嵩株もバランスよく組み入れたいというニーズには刺さるサービスだと思います。
単元未満株-どの証券会社がいい?-
ここまで、各証券会社の単元未満株制度を利用する際の手数料を比較してきました。
改めて買付と売却、往復でかかる手数料を比較すると以下のようになります。
証券会社 | 往復の手数料合計 |
---|---|
SBI証券 | 0.5% |
マネックス証券 | 0.5% |
LINE証券 | 0.4%〜1.0% |
SBIネオモバイル証券 | 220円/月 (月の合計約定代金50万円まで) |
PayPay証券 | 1.0% |
個人的には、今後単元未満株の取引をする場合にはSBI証券が有力候補かと思っています。
理由としては主に以下の2点
- 既に口座を持っていて個別株売買でも使っている
(=管理がしやすい) - 手数料が安い
手数料は、大型株であればLINE証券の方が往復で0.1%安いですが、あまり証券会社が多く分散するのも資産を棚卸しする際に煩雑になるので、あまり増やしたくはないという気持ちがあります。
現在筆者はSBI証券・楽天証券・マネックス証券の口座を持っていますので、この中でメインの証券口座として使っているSBI証券が第一候補です。
手数料も他と比べて遜色ないので、SBI証券で既にNISA口座やiDeCoなどを積立している方はそのままSBI証券を使うので問題ないと思います。
また、他にはSBIネオモバイル証券も候補になると思っています。
1ヶ月に50万円以下の約定であれば実質的にほぼ負担なく単元未満株を売買できますので、定期的にコツコツ買い増して積み上げていくようなポートフォリオの作り方であればSBIネオモバイル証券が良いかもしれません。
ただ、単元未満株制度を使う際に留意しておきたいこととして「リアルタイムでの売買ができない」ということです。
具体的なタイミングは証券会社によって異なりますが、発注したタイミングと約定のタイミングにズレが生じます。
例えばSBI証券の単元未満株の売買では下図のようになっています。
(出典:SBI証券 500円であの有名企業の株が購入できる?!SBI証券の「S株」)
立会時間中でも発注したタイミングで約定するわけではないので注意が必要です。
機動的な売買ができるわけではないので、どちらかというと短期でキャピタルゲインを取りにいくトレードというよりは、長期目線でじっくり投資するスタイルを前提にしていくのが適していると言えます。
まとめ
今回は日本株で個別株を組み合わせてポートフォリオをつくる際にネックになる投資金額の問題、その解決法として「単元未満株」制度を使える証券会社について比較してみました。
- 単元未満株制度を活用することで、少ない資金でも銘柄を分散して日本株のポートフォリオを作成できる
- 手数料は概ね0.5%〜1.0%程度(往復)が相場
- 発注と約定タイミングが異なる場合があるため、要注意
→比較的長い目線での取引を前提とするのがオススメ - 管理する口座が増えない&手数料も低水準のSBI証券が有力候補
(SBIネオモバイル証券も手数料が安い点が魅力的)
日本株を複数銘柄保有してみたいという方、単元未満株を活用してみたい方の参考になれば嬉しいです。
いずれにせよ、いつか単元未満株という制度も撤廃され、特別なサービスを使わなくとも1株単位で売買ができる日が来ることを期待したいです。
それでは今回は以上です。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
リカルド
都内在住ギリ20代の会社員。社会人1年目、ほぼ貯蓄ゼロから家計管理を始め、5年目で1,000万円の資産形成に成功。学び、資産形成の過程で気づいたことを自分なりの視点で考察して発信します。資産形成を頑張る皆さんと経験や疑問、考える視点を共有したい。自称ガジェットオタ歴10年以上。好きなものはガジェットと旅行(海外18カ国、国内43都道府県)、サッカー。
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