持株会をやるべきかやらないべきか-従業員持株制度のメリット・デメリットを整理-

投資・資産形成

この記事はこんな記事

  • 持株会のメリット、デメリット
  • 持株会の活用が有利なケース、不利なケース

を整理し「持株会って何?」「持株会ってやったほうがいいの?」という疑問解消の一助に。

Hello! リカルドです。

先日、持株会の新規申し込み・口数変更に関して社内で通知が回っていました。
せっかくなので、今回は会社の持株会制度についてメリット・デメリットを整理します。

「会社と一蓮托生」などと割とディスられがちな印象がある持株会制度ですが、
今回はそのメリットとデメリットを整理しつつ、持株会はやるべきかどうか、考えてみたいと思います。

なお、先に結論を言うと個人的にはこのように考えています

  • 株式投資の視点でみて自社の将来に期待が持てる
    奨励金制度が充実していて会社から太っ腹な補助を受けられる
    なら買い
    (ただし突っ込みすぎ注意)
  • それ以外なら、焦ってやる必要なし

詳しく考えを整理していきます。

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従業員持株制度、持株会について

持株会」とよく言われますが、これは「従業員持株制度」という制度を運営する機関のことです。

本来、従業員は自社の株式を保有する際に制限がありますが(インサイダーのため)、持株制度を使うことで自社の株式を保有することができます。

従業員は一定額を給与天引きの形で積立て、持株会を通じて自社株を保有することができます。

東京証券取引所による「2019年度従業員持株会状況調査結果の概要について」という調査では、東証上場会社3,708社中、3,236社が従業員持株制度を導入しているとのこと。
87%の企業で導入されているということで、かなりメジャーな制度。
((株)東京証券取引所「2019年度従業員持株会状況調査結果の概要について」)

持株制度のメリットを整理する

まずは持株会のメリットを見てみましょう。
持株制度を使うことのメリットはざっくりこんな感じ。

いくつかは会社の持株会制度の説明などでもよく聞くところだと思います。
一旦、色々挙げますが大したことないメリットもあるのでそれは個別に書いていきます。

  • 安定株主を獲得できる
  • 従業員のモチベーションUP
  • 奨励金制度がある
  • 株式保有によるインカムゲイン、キャピタルゲイン
  • 少額から株式を買える、手間がかからず資産形成できる

安定株主を獲得できる

従業員が持株会を通して自社株を保有することになるため、会社は持株会という安定した株主を獲得することができます。
持株会のもつ株式比率が上がるほど、大きな安定株主がいてくれるということになります。

あれ、これは会社側のメリットでした。
失礼…次、いきましょう。

従業員のモチベーションUP

頑張って成果を出して会社の業績が上がれば株価も上がる、という点で業務へのモチベーションUPが期待できます。

ここは個人の主観でかなり左右されるところだと思います。

「頑張って会社の業績に貢献して株価をUP!自分の資産も急成長!」
という気概を持てる人にとっては良いモチベーション材料になると思います。

一方で「頑張って株価が上がったところで…」と思ってしまう人にとってはこれはメリットにも何にもならないですね。

奨励金制度がある

持株制度を活用する社員に対して、奨励金として会社から補助金が出るケースが多いです
これによってその分割安で株を買えますので、持株会をやる最大のメリットとも言えると思います。
コレがあるからやるし、コレがなかったらやる意味なくない?という感じ。

奨励金がどのくらい出るかは会社によってまちまちですが、東証の調査では社員の積立額に対して4〜6%、10〜15%の奨励金が出るケースが大半のようです
中には20%以上も奨励金を出してくれる太っ腹な企業も。

社員の拠出金1,000円当たりの奨励金額の分布

(出典:(株)東京証券取引所「2019年度従業員持株会状況調査結果の概要について」)

奨励金が出る分、実質的に割安で株を買える点はメリットになりそうです。
買った瞬間含み益、ですからね。
あとは、このプレミアムとデメリットのバランスをどう考えるか、ということでしょうか。

株式保有によるインカムゲイン、キャピタルゲイン

これは株式を保有していれば当然といえば当然ですが、自社株でもしっかりと株価上昇や配当金の恩恵をゲットできるということですね。

それを自社株から得たいかどうか、というのが最大の問題だと思いますが…
持株会の説明で聞いた記憶がありますが、わざわざ言うほどのメリットではない(当たり前)。

少額から自社の株式を買える、手間がかからず資産形成できる

基本的に国内の株式は購入単元が100株ですが、持株会では拠出金に応じて数千円〜でも積立てることができます
また、給与や賞与から天引きの形になる場合が多いですので、毎月積立てていくことができます。
それから、毎月定額で積立てるドルコスト平均法により、購入価格を平準化しながら資産の積立てができます。

と、いうようなことを今の会社に入った時に福利厚生担当の人から聞いた記憶があります。

個別株をドルコスト平均法で積立てていくのは個人的になんだか違和感がありますが。

持株制度のデメリット

持株制度のデメリットも見ていきましょう。
こっちはあんまり会社の制度説明では聞かなかった気がするなあ…

  • 資産のリスク分散が効かない
  • 流動性が低い

資産のリスク分散が効かない

これは持株会を活用する場合には確実に理解しておいた方がよい面だと思います。

給与収入の源泉と資産の預け先がどちらも会社になるので、資産の行く末を会社に依存する度合いがより高くなります

投資の格言で「卵は1つのカゴに盛るな」というのは有名ですが、
個人的には持株会は「鶏と卵を同じカゴに盛っている」状態だと思っています。
カゴを落としたら卵が割れるだけでなく、卵を生んでくれる鶏まで失ってしまうのはハイリスクです。

もしも会社が倒産した場合には給与というフロー収入を失うだけでなく、それまで積立てきた株式の分の資産も一緒に失うことになるのは大変なリスクを背負っていることになります

持株会をやる場合でも、リスク分散の観点から積立てる金額などはよく考えた方がよいでしょう

流動性が低い

持株制度で自社株を持っている場合、だいたいは次のような制約があります。

  • 単元になるまでは株式を動かせない
    →単元まで積立てられた分は証券会社の口座を作り、そちらに移管
  • 売却する際には社内手続きが必要(=売りたい時にすぐ売れない)

筆者が入社当時に持株会を始めなかったのは、この理由が1番大きかったです。

当時はまだ貯蓄もほとんどありませんでしたので、
そんな時に流動性の低い資産に自分の収入を流し込むのは得策ではない、先に現金で貯蓄を作る方が大事だという判断から、持株会の開始は見送りました。

特に新入社員で金融資産をこれから作っていく段階の人はこの点は気をつけた方がいいです。
やるとしても、多少は貯蓄ができてから開始するのが安心です。

また、持株会で株式を保有している限り、株式の保有名義は持株会になるため、
単元(100株)まで持株を積立てて証券会社に移管するまでは株主優待の権利も発生しないので注意が必要です。

まとめ:持株制度が有利なパターン、不利なパターン

メリットとデメリットをいくつか挙げながら整理してきましたが、
最終的に持株会をやるべきか、やらないべきか、判断基準としてはこれに尽きると思っています。

  • メリット
    • 奨励金
  • デメリット
    • 資産の分散
    • 流動性

持株会が有利なパターン

ここまで整理してきたポイントを踏まえると、このようなパターンでは持株会のメリットを活かして有効に活用できるのではないかと考えられます。

  • 会社に大きな成長性が見込める。比較的若い会社で今後の事業成長に期待が持てる。
  • 奨励金制度が充実していて、有利に自社株が買付できる

自身としても自社の将来の事業成長と株価の成長に期待できるのであれば、資産形成の1つとして良いと思います。

それから、奨励金制度が手厚い場合、それだけ実質的には割安に自社株を買付できるので有利です。

例えば奨励金が30%出る場合、実質30%割安に自社株が買える事になりますので、買った瞬間キャピタルゲイン30%の状態です。

持株会が不利なパターン

一方で、このようなパターンでは持株会のメリットがあまり活かされず、資産の集中リスクや流動性が低いなどのデメリットが大きく効いてしまいそうです。

  • 自社が老舗の大企業で長期的な事業の大幅な成長があまり期待できない
  • 奨励金があまり厚くない
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まとめ

なお、筆者はここまで持株会は活用してないことは先ほどの通りですが、今後も持株会の活用はあまり考えていません。

理由は
自分の会社が超成長企業かというとそうでもないから
奨励金が数%のレベルで、わざわざ持株会をやるほどのプレミアを感じないから
 (奨励金のプレミア<その他のデメリット)
です。

ただ、個人的には持株会そのものを否定するつもりは全く無くて、
会社によっては将来大きく成長する見込みのある株式を、市場価格より割安に買うことができるというのは、メリットとして大きいと思います。

一方でデメリット・リスクもあるので、持株会について迷っている人はぜひ
「株式投資の視点で自社の将来はどうか」という視点をもちながら
ここで解説した持株会のメリット・デメリットを比較検討してもらえれば、と思います。

それでは今回ここまで。 Adiós!!

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